「20代のお金の価値は60代の15倍!?」お金が増える米国株超楽ちん投資術・レビュー
米国株運用で有名な「たぱぞう」さんの本がなんと、kindle unlimitedに出てたので思わず一気読みしてしまいました。unlimitedはこれだからやめられない。
たぱぞうさんは楽天証券の「トウシル」(楽天証券内の投資コンテンツメディア。個人的に分かりやすくて愛読してます)記事ではじめて知りました。たぱぞうさんは「安定的にリターンを得る」というスタンスでやられているので、初心者が特に参考にしやすい投資家さんだと思います。
今回ご紹介する本では、たぱぞうさんがそもそもなぜ米国株投資を選んでいるのか、という話から、これから初心者がどうやって運用して行けば良いのか、超具体的な部分まで解説して頂いています。
「米国株って何が違うの?」
「英語わかんないと投資できないんじゃ..」
「なんか難しそう」
と思っている状態から読んでも、読み終わるころには「とりあえずemaxis slim 米国株に毎月5万くらい入れます!」というやる気まんまん状態になれるのが、この本のすごいところ。
本記事の内容
- 米国市場の強みがわかる
- 米国株の運用方法がわかる
- 自分の年代にあったポートフォリオ設計がわかる
米国株ってそもそも何が良いの?
「米国株の魅力ってなに?何が強みなの?」
という状態から私も読み始めたので、最初にたぱぞうさんが「米国株はこうこうこういう理由で良いんですよ〜〜」と解説してくれるのがとてもありがたかったです。
この本の中では、第2章16項目にわたって米国株の強みについて解説されてるのですが、このブログ内では圧縮して2つの要素をご紹介します。たぱぞうさんも、米国株を選ぶべき要素はこの二つと主張されています。
①日本と違って米国市場は企業に厳しい上に、株主を裏切れないから
日本では、業績が悪化しても「はい、キミ退任ね。」みたいなことはよほどのことがない限り起こらないですよね。退任が起きるときは、不祥事やトラブルなどが発生した場合の方が多い。
一方で米国市場は業績悪化すればすぐにトップを退任させます。日本よりもかなり厳しい状況です。さらに、経営に対しても株主からかなり厳しい目線を向けられています。安易な増資をして、1株あたりの収益を下げるようなことなどあれば、すぐに退任に迫られるでしょう。
こういった株主を裏切れないようなシビアな法整備がしかれているのが米国市場の特徴であり、米国株に投資をする一つの理由になります。
②人口と消費が拡大し続けるから
たぱぞうさんは、株価上昇において重要な条件が「人口」と「消費」の増加です。その二つが揃う数少ない国が、米国。
人口が増えれば、当然モノ需要は高まり、消費活動も活発になります。労働力も確保できているため、労働生産性を維持しつつ、少ない若年層で社会保障費を支えるような事態もおきません。
これにより、税金の使い道が社会保障だけでなく、再投資に回されるので国の成長に繋がる。つまり、人口と消費が増加している国では国の成長に向けた再投資が活発ということですね。
日本では今逆の現象が起きています。労働力より社会保障の受け手である高齢者の方が増加し、少ない若年層で多額の社会保障費を支える未来。。。これでは再投資する余裕も無くなります。(閑話休題
米国の人口は2030年には人口3.5億人、さらに2050年には3.8億人を超えると見込まれており、今後も消費は増加すると考えられます。(日本は2030年時点で1億2千万人、そこからさらに減少予想です)
実際に、過去30年のS&P500と日経平均の株価数位をグラフで比較してみると、日経平均はバブル崩壊後に停滞し、最高値を叩き出した時からわずか1/4にまで下がっています。
一方、S&P500は短期的な上げ下げは大きいものの、長期的には右肩上がりのグラフを描いています。
米国株投資するならインデックス?個別株?
ここから先は第3章以降、具体的な運用方法についての解説になります。
インデックスか、個別株かは一長一短ですが、それぞれ簡単に説明すると
・インデックス=特定の国、市場、テーマにそった銘柄をまとめ買い
・個別株=会社ごとの株を単品で購入する
という違いがあります。
米国株に限らず、個別株買いはそれぞれの株のPERやパフォーマンスを確認して購入していく方法なので、上昇すれば大きくリターンを得ることができますが、その分リスクもある方法です。
それに対してインデックスは「卵は1つのカゴに盛るな」と言われている通り、分散投資することができる方法です。特定の国や市場、テーマに沿って、投資信託に任せて満遍なく投資ができます。個別株投資ほど大きなリターンは得られませんが、安定的に分散投資ができる方法です。
では、どちらで運用していくべきか。
結論から言うとたぱぞうさんは「2000、3000万円をゴールとするなら」インデックス投資をオススメされています。
一人で管理できる個別株は、頑張っても20~30銘柄と言われていて、中でも投資している株ごとの値動きや動向に注視できる余裕、体力を確保ことが出来るかどうか。そしてそれを楽しめるかどうかによってきます。
ちなみに私は、個別株だけでやっていたらメンタルがきつくなってきたので、今はミックスでやってます笑
たぱぞうさんの仰る通り、もし株の運用自体が楽しい、苦ではないし時間も確保できる。もしくは、短時間でリターンを大きく得たいという方は個別株投資でも全く問題ないと思います。
一方で、「今後の資金としてまとまった金額を増やしつつ、運用していきたい」という目的で、かつゴールが2、3000万円あたりであれば、十分継続インデックス投資で目標達成することができます。
コロナの影響で今後の成長率がどの程度変化するかはまだ読めていませんが、もし今後例年通りの傾向で成長していくのであれば、年4.5%の成長と仮定します。
すると、積立期間が20年なら、月々5万ちょっとを積立していけば2000万円は達成可能。逆に、目標から逆算して自分のペースにあった年数も計算することもできます。
以下シミュレーションツールで簡単に出すことが出来るので、まずは自分の目標達成に向けて一体どんなペースで何年投資していけば良いのかを把握することをおすすめします。
年代別おすすめ!ポートフォリオ
さらに具体的な運用方法に入るのが第6章の「年代別オススメのポートフォリオはこれだ!」の中では、年代ごとに「この方針でポートフォリオをくむのが良いよ!」と解説してくれています。なんとありがたいことか。。。
たぱぞうさんは、年代ごとに「株式と債権の割合」を変化させていくべきだと主張されています。
というのも、株式は債権ほど安定していませんが、米国株の場合、過去のデータでは15年保有すればほとんど元本割れがなくなり、さらに20年持てば元本割れの可能性はほぼ0になる、ということです。
20代で保有できる期間が長い状態であれば、それだけ株式の割合を高くした方が良い、ということになりますよね。逆に60~70代からの投資であればそんなにリスクをとると逆に資金が減ってしまう可能性があるので、株式の割合を減らして債権を増やす....など、年代に合わせた調整が必要になります。
さらに、この賞では具体的なケーススタディに合わせたポートフォリオ例もいくつか紹介されているので、より具体的に自分のポートフォリオを考える参考になります。
この本をきっかけに、自分の投資運用方針を見直してみるのもオススメです。
まとめ【お金が増える!米国株超楽ちん投資術・レビュー】
本記事のまとめ
- 米国は法整備がしっかり+人口・消費増の国なので成長性がある数少ない国。だからこそ米国株投資をする理由がある
- まずは自分の目標金額をシミュレーションする
- 自分の年代にあったポートフォリオを組んで、あとは放置!
私が一番この本で刺さった言葉は、「20代のお金の価値は60代の15倍」というフレーズでした。(マジか〜知らなかった〜!)
複利で増やしていくことを考えると、「時間」という要素が20代のお金にはのっかっているんですね。そう考えると、20代のお金を消費で終わらせてしまうのは、なんと勿体無いことか...もっと早く読みたかった、と感じる本でした。
20代の投資やり始めた方、やっていない方にぜひ読んでほしい1冊です。たぱぞうさんの経験談を交えて分かりやすく解説されているので、専門用語やや多めですが、すんなり理解することが出来ると思います。
kindle unlimitedの30日無料登録期間中に読むほうがお得なので、個人的にはそちらがおすすめです。他の投資関連本も読めますし。
他にも、私が2020年に読んだ投資に関するおすすめ本をご紹介しています!まだ読んだことがない本があれば、ぜひ読んでみてください。ほとんどkindle unlimitedで読めるはず。
それでは!